内線規程(2022年12月改定)の主な変更点
2022年12月に「内線規程」が改定され、住宅や設備の電気工事に関する重要な規定がいくつか見直されました。
ここでは、その主なポイントを簡単に紹介します。
① 接地極付きコンセントの設置がさらに強化
これまで
- 水回り(台所、洗面所、トイレなど)や屋外に設置するコンセントは 「推奨」または「勧告」事項 でした。
今回の改定で
- 義務 に引き上げられました。
つまり、これから新築やリフォームでは、これらの場所には 必ず接地(アース)端子付きコンセント を設置する必要があります。
② 電気自動車(EV)6kW充電設備への対応が明確化
これまで
- EVの普通充電設備(単相200V、20A程度)を基準にしていました。
今回の改定で
- 6kW充電設備(30A級)に対応するための配線方法 が新たに規定されました。
- 分電盤から40A配線用遮断器と太い8mm²の配線を用いることが明記されました。
EVの普及に合わせ、充電時間短縮のための6kW設備が安全に使えるよう規定が整備されています。
③ アクセスフロア内の配線規定が厳格化
これまで
- アクセスフロア(OAフロアなど)内のケーブル接続は「推奨的事項」でした。
今回の改定で
- 勧告的事項 に格上げされ、必ず
- ジョイントボックスやコンセントを床面に固定
- ケーブル接続部に張力がかからないように施工
- 上から容易に点検できるようにする
が求められるようになりました。
④ 情報機器(ICT機器)用の専用回路を計画的に追加
- PCやテレビ、スマホ充電器などの普及に伴い、電気の使い方が変化。
- 一般住宅でも分電盤の回路数を計画的に増やし、情報機器専用の回路を設置するようガイドラインが追加されました。
⑤ USBコンセントに関する施設方法が追加
- スマホなどへの電源供給に使う USBコンセント についても、
- 造営材への埋込み方法
- 水回りには設置しない
など、埋込形・露出形コンセントと同様の施設基準が新たに明記されました。
⑥ 引込口の定義をより明確に
- 配線の見えない(隠ぺい)工事が増えたことから、
- 「引込口」=電力量計の負荷側で屋外・屋側から家屋外壁を貫通する部分 と定義が整理されました。
⑦ 頻繁に抜き差しする屋外コンセントについて
- 電動バイクやシニアカー充電など、頻繁にプラグを抜き差しする屋外防雨コンセントには 抜止式コンセントを使わない よう注意書きが追加されました。
⑧ 壁や床に上向きに付けるコンセントにはカバーを推奨
- ホコリによるトラッキング火災を防ぐため、上向き設置の場合はカバー付きコンセントを推奨 する旨が規定に追加されました。
まとめ
今回の改定は、
- 接地(アース)をこれまで以上に重視し、安全を確保
- EV充電やICT機器の普及に対応した住宅設計を明確化
- 屋外・水回りでの感電リスク低減
が主なポイントです。
これから新築・リフォームを考える場合は、この改定を踏まえて計画すると、より安心で将来も使いやすい住宅になります。
参考資料